こころを支える「東北」の言葉

トピックス, 文芸, 近過去

11年8月下旬 刊行

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タイトル こころを支える「東北」の言葉
タイトル読み ココロヲササエルトウホクノコトバ
サブタイトル “がんばろう”を超えるよりどころ
著者 宝泉 薫
著者読み ホウセン カオル
出版社 言視舎
発売日 2011年 8月 19日
本体価格 952円
ISBN 978-4-905369-08-0
判型 四六判並製
リード文 東北とともに生きる本!東北出身者のこころに響く名言、震災や大事故に対する鋭い見解、叡智を集め、言葉の力を堪狽オてください。
解説・目次 東北とともに生きる本!
危機にこそ本当の知恵は生まれます。東北出身者のこころに響く名言、今回の大震災・原発事故に対する鋭い見解、これまでの震災や大事故についての叡智をあつめ、味読していきます。安易な励ましや癒しではない言葉の力を堪狽オてください。
★7つのキーワードで名言を告ャ[取り上げた発言者]
▼わらう……たこ八郎、気仙沼ちゃん、棟方志功、宮沢賢治、瀬戸内寂聴、石川啄木 ほか
▼よりそう……中居正広、石川遼、遠藤誠、野口英世、三浦和良、野口健 ほか
▼みつめる……佐高信、狩野英孝、志賀直哉、ビートたけし、吉野せい、星新一、藤沢周平、高橋竹山 ほか
▼つたえる……石ノ森章太郎、小笠原満男、福島第二原子力発電所所員、藤波心、安藤昌益 ほか
▼うたう……金子みすヾ、千昌夫、高村光太郎、松任谷由実 ほか
▼いのる……大島優子、後藤新平、太宰治 ほか
▼よみがえる……高橋是清、原敬、伊集院静、佐藤義則、新渡戸稲造、色川武大、いがらしみきお ほか
著者プロフィール 盛岡市在住。
ミニコミ『よい子の歌謡曲』発行人を経て著述業。
宝島社『音楽誌が書かないJポップ批評』、東京スポーツの「一発屋」連載、彩流社「一発屋シリーズ」など多方面で活躍。音楽、野球、文学、心理とそのカバーする領域は驚くほど広い。
近著『昭和歌謡 勝手にベストテン』『泣ける太宰 笑える太宰』『自殺ブンガク選』(以上彩流社)など。“エフ/宝泉薫”名義でツイッターも行なっている。


担当編集部より

「言葉の力」を信じたいと思います

著者の宝泉薫は、80年代から歌謡曲-Jポップ批評を展開し、芸能についてゴシップや単なる感想ではない本格的な批評活動を展開しています。90年代の終わり、「一発屋」という言葉がまださほど人口に膾炙していなかったころ、『歌謡界「一発屋」伝説』『芸能界「一発屋」外伝』(いずれも彩流社刊)などを刊行し、メインストリームからは見落とされがちな存在に光を当てるユニークな書き手として注目されてきました。
2005年からは、奥さんの実家がある岩手県盛岡市に移住し、地方に住むことの楽しさを満喫しながら、表現活動を続けていたところに、今回の震災です。

宝泉氏はメディアが流す言葉に大きな違和感を覚えました。安易な励ましや押し付けがましい善意ではなく、言葉で生きる人間として腑に落ちる表現を探し続けました。その結果がこの本です。

《気がつくと「がんばろう」に代わる言葉を探している自分がいました。そして、その作業を通じ、言葉の魅力、とりわけ「東北」の言葉の豊かさに改めて気づくことができたのです。》(「前書きにかえて」より)

危機にこそ本当の知恵は生まれるのだと思います。本書は、危機に際しての知恵・言葉を「わらう」「よりそう」「みつめる」「つたえる」「うたう」「いのる」「よみがえる」という7つのキーワードで構成しています。

ここに集められた、東北出身者のこころに響く名言、今回の大震災・原発事故に対する鋭い見解、これまでの震災についての叡智……は、危機を生き抜く本物の知恵、“がんばろう”を超えるよりどころである、と考えられないでしょうか。


9月27日の毎日新聞夕刊
【読書日和】★話題です★のコーナーに
『こころを支える「東北」の言葉』が紹介されました

【盛岡在住の著者が、東日本大震災で被災した人たちへの共感を、さまざまな人の言葉から選び、「よりそう」「いのる」など7つのキーワードでまとめた。言葉の豊かさに癒される。】

と紹介されています。